3/08/2010

1000年後の海洋深層水

人間が出す二酸化炭素はどのくらいでしょうか?

約6ギガトン=6000000000000kgだそうです。どのくらいの量か良くわからないですね。
でも、たくさんなのはわかります。このうち半分が空気中に残り、残りはどこかに行ってしまうそうです。どこでしょう?

二酸化炭素は気体ですから、水に溶ける場合、水温が低い方が良く溶けます。よくかき混ぜた方が溶けることもわかります。

水温が低く、よくかき混ざるところ、それは北の海です!冬の北の海は、激しく空気と混ざり合い、その時に空気中の二酸化炭素をたくさん溶かします。みなさんが出した二酸化炭素の半分は、海中に溶け込むと考えられています。

ところで、二酸化炭素が多ければ植物性プランクトンは増えるのでしょうか?違います。そのために必要な栄養があります。この一部は森から運ばれます。(海を育てるのは森

もう一つ、海洋深層水があります。これは、北緯50度ぐらいで海面に出てくる、海中のプランクトンや魚の死骸から、リンや窒素、珪素を多量に含んだとても栄養価が高い水です。最近、よく耳にしますがどこからくるのでしょう?

こ れは、グリーランドから始まります。クリーンランド周辺の海は水が蒸発し塩分濃度がたかくなり、また、冷やされ水の密度がとても高くなる結果、その水が水 深1000mぐらいまで沈みます。その水が南極付近で南半球の深層水と混ざりながら太平洋を北上します。

その期間、1000年!1000年の間に栄養を蓄 え、北緯50度付近で水面に出てくるとても重要な海水です

しかし、最近グリーンランドも南極も氷が解けています。この真水が海に流れ込むと海水の塩分濃度が低くなり比重が重くなりません。海洋深層水の元ができないのです。
今から1000年後は死の海が拡がっているかもしれません。

0 件のコメント:

コメントを投稿